知っておくべき税の知識

フリーランスになって戸惑うのが、税金や社会保険のことです。サラリーマンのときは給与天引きと年末調整で、すべて会社にお任せして大丈夫な仕組みでした。しかし、独立して自営業になると税金は確定申告で、自分で計算して納めることになります。そのため同じだけ仕事をしても、節税のための工夫を凝らさないと手取りは違ってきます。
フリーランスの節税は2段階で、まず事業所得を圧縮することです。税務署に青色申告者として申請すれば控除額を大きくできます。必要経費はこまめに計上して、自宅で仕事をするときは電気料金やインターネットへの接続料なども忘れないようにします。
青色申告者ならパソコンなどの一括償却も認められますので、売上状況に応じて仕事に必要な設備の充実を図っていくのも一つの方法です。クラウド会計などを利用すれば確定申告に必要な会計帳簿は簡単に作成できます。

次の節税手段は、社会保険料などの諸控除をフルに活用することです。最も効果的なのはiDeCo(個人型確定拠出年金)で、拠出した年金保険料が全額所得から控除されます。国民年金への加入が前提となりますが、国の年金制度は頼りになるセーフティーネットなので必ず利用すべきです。
フリーランスになると健康保険料の企業負担分が無くなるので負担感が大きくなりますが、従来の健康保険の任意継続か市町村が運営する国民健康保険に加入し、保険料は全額所得から控除できます。
その他に生命保険料控除や医療費控除も忘れないようにします。
国税庁のホームページから確定申告書を作成し、eタックスで申告すれば忙しい時間を割いて税務署に出向く必要もありません。ITの知識があれば、ますます申告は簡単になっています。